Virtual化する社会(Short ver.)

年が明けてから3ヶ月近く経って、新年の抱負も今年の予測も何もないが、今年は Virtual化(Virtualization)がますます進むと考えている。ここでいう「Virtual化」とは、SecondlifeのようなMetaverseだけを意味するのではなくて、もっと広義のVirtualizationのことである。具体的には、Web上の「ID」や「ハンドルネーム」でidentifyされた個人が、現実世界とは別個にWeb世界で活発に行動する傾向が進むということである。

「ハンドルネームでBlogを書く」というこの行為自体、ここで言うVirtualizationの具体例と言えるし、「Amazonで本を買う」「ヤフオクでレア品を競り落とす」という行為もVirtualizationの実例である。各々、AmazonのログインIDやYahoo!のIDで特定される「Web上の個人」が「Web上で商行為を行っている」と言えるからだ。ビジネスにおいて、こうしたWeb上の活動を捉える場合、現実世界のリアルな個人と紐付けて考える必要はない。現実世界における性別・年齢・職業と言った属性情報はWeb上では何の意味もなさず、あくまで「Web上のナニモノか」というidentificationさえできればよいからである。Web上での個人活動は、現実世界と深くリンクしている場合もあれば、全く異なっている場合もある。いずれの場合であっても、Webビジネスに深く関係するのはWeb上の行動でしかなく、それを捉えることが最も大事なのである。私自身を例にとれば、Web上であたかも技術者のように振舞っているTEDDY-Gを、現実世界の商社マンの振る舞いと紐付けて考えることは全く意味がない。寧ろ、「Web上での私」を捉える意味ではDecisionをmisleadする可能性すらあるのだ。

というわけで、既に3ヶ月が経過してしまっているが、今年はこの「Web上の人格」「Identification」に注目している。昨年盛り上がったMetaverseのような直接的なVirtualizationより、もっと深いところでVirtualizeされたサービスとかシステムとか、そういうものをビジネスにしたいというか作りたいというか、そんな妄想に耽る今日この頃である。

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U2Bplayer、改修+ややupdate

YouTube APIGoogle Data APIに統合されて新しくなったので、U2B playerも更新。…って、とっくの昔に出来てたネタを、サーバにUPするのに1ヵ月半もかかってしまうというこの事実。以下、簡単に。

改修したところ
・「お気に入り」「投稿ビデオ」の表示数上限を25個に戻した。
Updateしたところ
・「Today's Top Rated Video」以外に、「Today's Most Viewed Video」「Recently Featured Video」を追加。
Option Toolsで設定できます)

いずれもYouTube APIの変更により可能となったもの。サポートチームが「将来直すかも」と言ってたのはこのことだったのか。

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PEAR::Services_Lingrで日本語を扱うときの注意

Cometを使ったホントの非同期ブラウザチャットのLingr、使ってみるとかなりCool。ブラウザベースだからソフトをインストールする必要もないし、軽くチャットするだけならアカウントを取る必要すらない。まさにインスタントなメッセンジャー。でもってこのLingr、APIまで公開してあり、様々なサービスに展開する可能性を秘めている。実にCool。Lingrの仕組みについては江島健太郎氏のこのエントリを読んでいただくとして、APIを使って何かしたい人には、既に様々なライブラリDeveloper Wiki上で公開されている。いやあ、実に2.0、2.0。

でもって、ライブラリの一つ、Lingr APIをPHPで簡単にいじくることのできるパッケージのPEAR::Services_Lingrを使ってみたんだけど、Room.observeメソッドとかでメッセージを取り出すときに日本語のメッセージがうまく取れない。調べてみたら、Lingr APIが返してくるXML中の日本語が数値文字参照で、そのままだとXML_Unserializerが読んでくれないことがわかった。ので、Services_Lingrパッケージの中のLingr.phpの中でXML_UnserializerにXMLを投げるところの前(94行目あたり)に下記のようなコードを挿入して問題解決。

...
$result = $http->getResponseBody();
$map = array(0x0080, 0xffff, 0, 0xffff);
$result = mb_decode_numericentity($result, $map, "UTF-8" );

$xml =& new XML_Unserializer();
...


UTF-8じゃなくてEUC-JPにするときは、$map=array(0, 0x10FFFF, 0, 0xFFFFFF); とすればよい。これでXML_Unserializerで処理して返ってきた配列がちゃんと日本語で返ってくる。mb_decode_numericentityの使い方については、ここここを参考にした。有難うございます。
ひょっとしたら最新版のXML_Unserializer使えば問題なく動くのかもしれないけど、一応メモ代わりに。…って、Lingr APIをPHPで使いたい人、しかもXML_Unserializerdが何かちゃんと日本語処理してくれない人、ってえらい限定された人向けのエントリだな。

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今見ているページにGoogle Mapsを追加するBookmarklet

こないだのG2Gmapの応用。
今見ているページ上で住所部分を選択し、下記のBookmarkletを実行するとページ内にGoogle Mapsを表示する。
地図を表示

Bookmarkletの登録方法は、IEならば上記リンクの上で右クリックをして「お気に入りに追加」を選択。「追加しようとしているお気に入りは、安全でない可能性があります。続行しますか?」と聞かれるので黙って「はい」を選ぶと登録完了。追加先を「リンク」フォルダにするとリンクツールバーに表示できる。
Firefoxの場合も同様に右クリック→「このリンクをブックマーク」で登録可能。このとき、「個人用ツールバーフォルダ」を指定すると、ブックマークツールバー上に表示できる。Operaの場合も同じようにして登録できる。

前のエントリでもちらっと書いたが、知らない土地でレストランやお店の情報を得るときに、ブログや個人のウェブサイトが役に立つことが結構多い。で、そういう草の根情報が地図情報と一緒になってると助かるんだけど、個人サイトでそこまでサポートしてくれていることはあんまりない。そんなとき、このBookmarkletでひょいっとページ上に地図を表示したら便利じゃないかなと。こういう、「ウェブページをお好みでカスタマイズして使う」というのは、Greasemonkey然り、Widget然り、結構当たり前の方法になるような気がする。

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U2B Playerに新機能「Link2B」追加

久々にU2B Playerに新機能を追加しました。その名も「Link2B」(リンクチューブ)。最早名称にYouTubeの名残も何も残ってなくて訳が分かりませんが、U2B Playerを設置してあるページ内にYouTubeへのリンクがあると、YouTubeに飛ばずに、ページ内で大画面再生するようにリンクを変更します。 そんなことしなくても、YouTubeに飛ばしたくなかったらページ内に動画そのものを貼り付ければいいんじゃないの、と思ったりもするのですが、動画紹介よりも文章に重きを置きたい場合とか、多数の動画をひとつのブログエントリ内で紹介したい場合など、動画を貼りたくないケースも生じます。そういう場合には、ごく普通にYouTubeへのリンクを張っておくだけでページ内でポップアップ再生できるので、読者をYouTubeに飛ばしてしまうことなく(逃がすことなく)、動画を紹介できるのでよいのではないでしょうか。例えば次のような感じです(ページ読み込み完了後、リンクをクリックしてみて下さい)。

YouTubeは、Social Serviceの流れ上、必然的に誕生したサービスである。ブックマークの共有(Del.icio.us)、写真の共有(Flickr)、次は動画の共有、というアイデア自体は寧ろシンプルすぎるほどである。然しながら、シンプルさゆえに分かりやすいアイデアと、動画というインパクトの強いコンテンツのお陰で、今やYouTubeはTVに匹敵するほどの影響力を持つ存在となった。例えば、Back Street Boysの口パクをするだけのBack Dormitory Boysは、モトローラのCMに出るほどの有名人になったし、逆に、Lonelygirl15=Bree=Jessica Roseのように、YouTubeをバイラルマーケティングの場として活用する例も登場している。今や、BeatlesでさえもYouTubeをプロモーションの場に選ぶ時代なのだ。また、カノンを弾くギタリストスーパーマリオを弾くピアニストなど、YouTubeがなければその存在を広く知られることのなかった才能かもしれない。その他にも、3DガンダムOTOKO HAZARDMega64-Metal Gear Solidなど、「内輪ウケ」的コンテンツが陽の目を浴びることができたのも、YouTubeあってこそだろう。…

U2B Playerを貼っているサイト上のYouTubeへのリンクは、ページ読み込み完了次第、全部書き換えられてしまうので、この機能が不要な方は、Option Tools上でLink2BをOffに設定して、貼り直してください。ちなみに、小粋空間さんのLiteBox1.0の解説エントリで、U2B Playerと同時に設置できない旨注釈がありましたが、今回の修正でこの不具合も直してあります。たぶん、他のブログパーツ類との相互干渉も解消されているはずです(色々とご確認下さったkatsumipapaさん、有難う御座いました)。原因は前VersionでjQuery.jsを動的に読み込んでいたことだったので、今回のVersionからは利用しないようにしてあります。色んなサイトで簡単に使ってもらうことを前提にしているブログパーツで、あちこちに影響を与えてしまうライブラリに依存するのはダメということですね。

今回のLink2Bについては、U2B Playerと切り離してもいいかなあとか、もっと高機能化してもいいかなあとか思うのですが、その辺はユーザーの皆様のご要望にお任せ致します(ノーリアクションだったらなかったことにする)。

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ALL YOUR WEBSITE ARE BELONG TO US

U2B Playerにエイプリルフールのネタを仕込んでおきました。びっくりさせた方、すいませんです。
最初は米国西海岸時間4月1日午前零時にネタバレしようかと思ったが、本ブログを読んでいる方はほとんど日本からのアクセスだと思うので、日本時間4月1日午前零時にネタバレ。
一応、「びっくり画面」は一回しか表示されないようになっているはずですが、もし何か不都合が生じていればコメント欄にて御連絡下さい。早急に対応させて頂きます。ちなみに、元ネタはZERO WINGの「ALL YOUR BASE ARE BELONG TO US」。懐かしいなあ。当時日本人の自分には、これが何であんなにバカウケなのか分からなくて、ネイティブスピーカーのollirodge兄さんに聞いてみたら、「ボビーオロゴンの日本語みたいなもんだよ」と言われて納得。
U2B Playerをはじめ、無償のブログパーツが色々と出ており、皆さん自由にそれを楽しんでいらっしゃるわけですが、無償だけにもしかしたら悪意のあるやつがいるかもしれません。私が善意でツールを無償提供している変人である可能性より、悪意でウイルスを仕込むクラッカーの可能性のほうが高いかもしれないわけで。というわけで今回のネタは、そのような危険性を皆様にリマインドすべく…とか何とかもっともらしいことを言ってみる。
ひそかにjQuery.jsを使わないようになっていたり、他にも近々U2B Playerの機能をUpgradeする予定です。色々書きたいことはあれど、詳細はまた今度。

追記:コメント欄にも書いておりますが、一度びっくり画面が表示されたら、Cookieに情報を保存して、二度目以降が表示されないようにしております。なので、ブラウザのセキュリティ設定でCookieがOffになっていると、4月1日の間中、びっくり画面が表示され続けることになります。但し、CookieのOnについてはセキュリティ上問題が生じることもありますので、Onにすることをお勧めするものではないことを一言申し添えます。

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MashUp Freak!でサービス名をタグクラウド風表示

先日リリースした「MashUp Freak!」ですが、指定できるサービス名を人気順(利用度合)にタグクラウド風表示するようにしました。これにより、人気のAPI(WEBサービス)、或いはマイナーなAPIをビジュアル的に把握することができます。

MashUp Freak!自体は汎用性を持たせることが目的である為、マッシュアップサービスとしての実用性は決して高くありません。よって、本格的なサービスを作るには、特定用途に沿った形でサービスを作成する必要があります。ここでどういうサービスを組み合わせるか(Remixするか)が腕の見せ所ですが、このサービスクラウドを眺めることで、何かRemixのアイデアが閃くかもしれません。とは言え、人気のAPIを組み合わせればウケるサービスができるというわけではありませんが…。

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Mash Up Awardで二度目の受賞

先日、本ブログで発表した「MashUp Freak!」ですが、Mash Up Award the 2ndで特別賞を戴きました(こことかここ御参照)。第1回目の「from A via G」の優秀賞受賞に続く二度目の受賞ということで、大変光栄に感じております。

前回は「アイデア」「サクッと作った感」が評価のポイントだったわけですが、今回は「コンセプト」「技術力」が評価対象となったようです。いずれもただの素人の商社マンたる私には身に余るお言葉であり、誠に恐縮至極に存じます。この場を借りまして、Awardの場を与えて下さったリクルート様及びサン・マイクロシステムズ様、APIを多数提供して下さった企業の皆様、そしてAwardを裏から支えておられた事務局の方々に御礼申し上げます。また、今回も生暖かく見守ってくれた友人たちと家族にも感謝の言葉を捧げます。

私自身は、MashUp Freak!はじめ、今後も気の向くままに色々と試していきたいと思いますので、引き続き皆様よりご意見等頂戴戴ければ幸甚です。また、一緒に何か作ってみたいとか、ビジネスについて議論してみたいとか、そういう奇特な方がいらっしゃれば、メールなり何なり、遠慮なくご連絡下さい。Los AltosとかMountain Viewの近くに住んでる人だとなお良し、なんて無茶は言いません。

…で、やっぱり第3回目は開催されるんですかね?今度は評価する側をやってみたいなあ、とか勢いに任せて言ってみる。ごめん。図に乗りすぎた。

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10秒でMashUpが作れる「MashUp Freak!」

ここのところBay Areaは異常に暑い日が続いてて、日中は20度以上と初夏の勢いである。通常1~3月は雨季で寒い日が続くらしいのだが、今年はあっさり雨季も終了してしまった様子。
と、それは置いといて、「MashUp Freak!」というサービスを作った。
MashUp Freak!

MashUpしたいサービス名をクリックして、順番を適当に並べ替えるだけで即席MashUpを作ることができる。使い方はヘルプの中にも書いたんだけど、Winkでチュートリアルムービーも作ってみた。
即席MashUpを作って、はてブに登録するまでのムービー
Mash Up Award the 2nd応募用に作った、ってか、ホントはもっとさっさと完成させて、「こんなのたたみラボが作れよ」とか大口叩くつもりだったのが、UI部分に手間取って結局ぎりぎりに投稿。なお、UIなしのプロトタイプが完成したあたりでYahoo! Pipesが発表されてちょっと凹んだのは内緒だ。

今回のMash Up Awardは17社から30ものAPI(WEBサービス)が提供されているのが特徴である。前回のエントリでも書いた通り、これはすごいことだ思うのだが、Remixerからすれば、これだけの素材をどう調理したらいいのか、非常に難しい問題である。加えて、今の世の中、他にも公式・非公式、企業・非企業を問わず、大量のWEBサービスが提供されている。AmazonとGoogleしかなかった4年ほど昔と比べれば大変Happyな環境なのだが、それこそ組み合わせの妙、センスが問われるわけで、実に悩ましい。というわけで、「センス」の部分をあっさり諦めて、何でもありのサービスにしたというわけだ。

スクリプトの内容的には、大半をJavaScriptで書いている。今回はブログに貼付けるツールとかじゃないのでPrototype.jsを使ったが、今更その便利さに感動。うむ、実に時代に取り残されている。サーバーサイドはPHPで書いているが、APIからデータを取ってくるだけで時間がかかってしまうので、一部を除いてあまり複雑なことはしていない。全体の仕組みとしては、WEBサービス毎にAPIのURI、返してくる内容、次のサービスに投げるパラメータ、等々を前もって定義しておき、何番目に実行すればいいか、というMash UpのレシピをGUIから受け取って、順々に実行しているだけ。この辺はPlaggerがYAMLをベースに動いているのとちょっとだけ似ている。

Google Mapsについては、Ver2になってから初めて使ってみたので、ほとんどサンプルコードそのまま(笑)。ただ、「Bidders MapAds」(懐かしい)同様、Nakamura-KU ADDICTさんのinvGeocoderサービスを使わせてもらって、地図が動くたびに住所を調べるようにしている。Geocoderの方はGoogle提供のものを使っているが、このあたりは他にも色々サービスがあるので、別のものに差し替えたり、併用したりするかもしれません。

一番手間取ったUI部分には米Yahoo!のUIライブラリを使っている(Y!UIを使ってDrag & Dropを作る方法は、Diasparさんのサンプルを参考にさせて戴きました。有り難うございます)。jQuery.jsの派生版であるinterfaceを使おうかとも思ったが、jQueryの良さである「軽さ」が失われてしまうのでやめた。というわけで、YouTube検索の表示結果をクリックするとThickbox風に表示される部分はjQueryを使わず自作している。U2B Playerの方もjQueryを使ってるとLightboxとのConflictが生じたりするので、その内完全自作版に変更する予定。

仕組みについては他にも色々書きたいこともあるけど、このくらいで。MashUp Freak!自体は、あくまで簡単にMash Upが作れることを目指したものなので、実用性は低い。レゴで言えば幼児向けの、動物の形や木の形をした大きなブロックが入った詰め合わせみたいなもの。作りたいものが概ね簡単にできるんだけど、凝ったものを作ろうとすると物足りない、そんな感じ。でも、Mash Upサービスを作る際に、組み合わせの違いで随分テイストが変わってくることが分かってもらえると思う。例えば、同じGoogle MapsとHotPepperのMash Upでも、順番が違うとこんなに印象が違う。
Google Maps->HotPepper
HotPepper->Google Maps

これに関連して、Mash Upサービスのポイントだとか何とかも簡単に整理してみたんだけど、それはまた今度。
ちなみに、MashUp Freak!で使えるWebサービスは今後もどんどん追加予定です。ご感想・ご意見・ご要望等について、コメントやトラックバックで戴けると有り難いです。

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How to Make "Mash Up"

Mash Up Award the 2ndが開催されるとのことで、僭越ながら前回受賞者としてコメントを寄せさせて頂きました。 今回は15社以上の企業がWeb APIを公開・提供するそうで、中々面白げ。現時点ではどういうAPIが揃っているのかまだ全部チェックしきれてないんだけれども(輸入CDのライナーノーツみたいだ)、コメントに書いた通り、それだけの企業が「乗ってきた」こと自体がすごいと思う。確かに企業にしてみれば、API公開はただのロックイン戦略でしかないんだけれど、この場合、ロックイン対象はGeeksなわけで、それだけGeeksを企業が重視するようになったということになる。つまり、インターネットの世界のEarly AdopterがGeeksだという認識と、Geeksをターゲットにしたマーケティング(ギーク指向マーケティング、Geeks Oriented Marketing)が漸く一般化してきたというわけだ。

「API公開」の企業にとってのもうひとつの利点は、市場に対する開発のアウトソーシングである。APIを公開しておくだけで、市場の草の根開発者が自動的に二次開発を行ってくれるわけで、企業としては開発コストを下げることが可能になる。うまくいけば開発コストダウンと、二次サービスによる集客アップが図れる一方、失敗しても投資の回収リスクは殆ど生じない(勿論、公開API準備コストが殆どかからないという前提だが)。本来自社でまかなうべきコストを市場に投げるという意味では、社員への報酬を市場取引に任せてしまうストックオプションに似た仕組みとも言えるかもしれない(すると、その内API公開のコストP/L計上すべきなんて議論に…!?)。

さて、前置きが長くなったが(いや寧ろここまでが本文か)、本題のMash Upの作り方について。既にKawa.net Blogでスマートに説明されてるので、その通りなんだけれども、大事なのはどういうRemixをするか、という点。自分の場合、大きく分けて、二つの方法論(というほどのもんじゃないが)に沿って作っている。一つ目は、「こういうことができればCoolだよなあ」という、Usage-Centricな発想に基づくもの。例えばU2B Playerがそれ。「YouTubeのお気に入りをブログで表示できたらよくね?」みたいなところからスタートして、自分が使うところをイメージしてインタフェースを作りこんでいく。二つ目は、ビジネスモデルの雛形に肉付けしていく、もっとBusiness-Orientedなもの。例えばYouTube+Adsとか、Bidders MapAdsがそれ。「動画に広告」とか「地図に広告」とかをイメージする、或いはイメージしてもらう為に作ったもので、テーマが歴然としている。

恐らく、ビジネスマン的には後者の方が作りやすいし、簡単だ。「頭だけでビジネスを考えてしまう人たち」のエントリの冒頭部分に挙げた新規ビジネスの発想法の2と3などを参考に、素材とするAPIの組み込み方を考えるだけ、それだけの作業である。しかし、個人的にはこうして作ったMash Upは「あざとい」のでイマイチだと感じている。その一方、前者のようにUsage-Centricで作られたMash Upは、作者自身が楽しんで使っているだけにユーザーも素直に受け入れられる「面白さ」がある。いずれにせよ、Mash Upを作るにはできるだけ多くのAPIやサービスを知っていることが前提条件で、可能な限りのTrial & Errorを繰り返すことが方法論云々以上に重要だと思う。

ちなみに、「Last.Tube」はUsage-CentricかつBusiness-OrientedなMash Upだと思ってるんだけど、あんまり(というか全く)注目されてないっぽい。しょぼん。シンプルながらCOOLな「ZonTube」みたいなMash Upをメイクできるかどうかは、結局はセンスの問題、とか何とか身も蓋もないことを最後に言ってみる。

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