Stand Alone状態に耐えられない商社マン（機内にて）

機中の時間をうまく使うのが苦手だ。帰りの飛行機ならまだ出張レポートなどを纏めることもできるが、行きの飛行機となるとどうにも時間を持て余す。明日のミーティング用の資料などを再確認しようと思うが気が進まない。暇つぶしに持ってきた本はイマイチ読む気にならない。所在なく機内誌を開いてみたりしたものの、ものの30分で隅々まで読み尽くしてしまった。
で、何と言うこともなく愛用のThinkpad X40を開いているわけである。

開いてはみたが、Internetに繋がらない状況というのはなかなか辛い。普段はWWWの無限とも思える知識の海を泳いでいるだけで随分と知的好奇心を満足させることができるのだが、Stand Aloneな状態ではわずか40GB程度のHDDに蓄積された世界に遊ぶしかない。ちょっとコーディングでもしてみるか、と思い立っても、テスト用のLocalhost上でスクリプトを走らせたところでやりたいことはXMLだのWEBサービスだの所謂Remixな世界だから、これまたWWWに繋がらないと意味がない。

ウーン、困ったと思ったところでフトGlucoseを起動してみた。読兎やらSharp ReaderやらMozilla Thunderbirdやら色々試した結果、使い勝手のよさと機能の高さで今のところお気に入りのRSSリーダである。予想通り、登録済みのRSS Feedのキャッシュから見事にお気に入りブログの数々が読み込まれている。RSSで全文配信しているブログなら、全文がきちんとキャッシュされていた。これで暫く時間が潰せそうである。

未読のものも既読のものも色々読み進むうちに、やはりどうしても調べたいことが出てきた。まったく知らないことならまだしも、どこかにReferenceがあるとわかっているものは気になってしょうがない。そこで今度はGoogle Desktopを立ち上げた。Google Desktopは、Webの閲覧履歴も検索可能だ。さらに、キャッシュとして残っているWebコンテンツはそのまま閲覧することが可能である。この機能を活用することで、完全にとは言わないが、気になる内容をかなりの部分まで調べることができた。

いつか真にUbiquitous Broadbandな世界が実現すれば、モバイル端末にメモリは不要となるだろう。しかし、それまでは、このようにモバイル端末にキャッシュされたメモリの有効活用がひとつのキーとなるだろう。PDAがオフラインでのメールの閲覧を可能にし、iPodが音楽コンテンツの持ち出しを可能にしたのと同じことである。Ubiquitousであってほしいものを、キャッシュデータで「間つなぎ」することでVirtualに実現する。こんなアイデアが他にもあるのではないか。なんてことをぼんやり考えた。

P.S.それにしても、自分自身が相当WWW依存症だと改めて感じた次第。